家庭におけるご宝前での実践行を今まで学んできましたが、今回は『やくしん』2016年2月号の会長先生のご法話から学んでいきましょう。
朝夕のご供養は、大事な基本信行の一つです。各家庭のご本尊を、日々お参りし、心を込めて経典を読誦することは、仏教徒としての基本といえます。私たちは皆、いのちの本源である久遠の本仏に生かされています。そのことを深く自覚し、感謝の誠を捧げることが、ご供養の根本の姿勢です。
同時に私たちは、両親や先祖のお陰さまで、いま、ここに存在しています。ご供養は、そうしたいのちの根っこ、おおもとに対する感謝を込めさせて頂くものでもあります。
また私たちは、経典の読誦を通して、何よりも仏心を頂くことができます。ご供養は、いわば仏さまとの一対一の対話です。スラスラと、たくさん読誦すればいいというものではありません。仏さまの言葉をしっかり聞き取れるように、かみしめながら読経させて頂くことが肝心(かんじん)でしょう。
多忙な日々の中で、朝と夕、必ずご供養するのは難しいという人もいるかもしれません。なかにはマンネリ化し、新鮮さを失っている人もいそうです。しかし、「朝は誓願に目覚め、昼は精進に生き、夕べには感謝で眠る」との言葉のように、朝は、一日のスタートにあたって決意をし、夕方は、一日を無事に終えた感謝を捧げる時です。朝夕のご供養を、毎日必ず行うことによって、身のあり方、心のあり方、両方がととのうのです。
会長先生が教えてくださる「朝は誓願に目覚め、昼は精進に生き、夕べには感謝で眠る」ということを大事にされている方も多いと思います。その中で、特に朝のご供養時に100円の布施とともに、「朝、目覚めた命に感謝をし、己の魂の高まりと、世界の平和、多くの人々のためにこの身を使わせていただきます」と、感謝と誓願の言葉を多くの方が唱えていると思います。あらためて100円の布施と感謝と誓願の言葉、そしてご供養をセットにしてしっかり取り組んでいきたいと思います。
今回も、ご供養の意義をかみしめ、ご宝前を中心に生活をさせていただきましょう。
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次回までよろしくお願いします。
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