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後藤教会長

~教会長のいい福通心(つうしん)142号~

新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。今年初めての配信です。

今回も「怒り」について考えてみたいと思います。やくしん(2010年6月号)の「怒りの裏にある心の声を表現する」(心理カウンセラー 藤井雅子)から学んでいきたいと思います。


〇上手な怒りの表現方法

前項では、私たちが怒りを感じる時、その背後に「~べき」という思考、相手への過剰な期待が隠されていると説明しました。そして、怒りの奥に潜む自分の「裏感情」を見つめ、その気持ちを相手に伝えていくことを学びました。ここでは自分の「裏感情」をどのように相手に伝えていけばいいのか、具体的な方法を見ていきましょう。

例えば、皆さんが恋人や親友といった親密な間柄の人に話を聴いてもらえなかったとします。この時、皆さんならどのように自分の気持ちを相手に伝えますか?自分の「裏感情」を考えてみてください。おそらく、話に耳を傾けてもらえない「寂(さび)しさ」や「切なさ」を感じているはずです。そこで、「なぜ、あなたは話を聴いてくれないの!」と感情的に訴えるのではなく、一呼吸置いたあと、主語を「私」に置き換えて、「あなたが話を聴いてくれないと私はすごく寂しい」と「裏感情」を相手に伝えていけばいいのです。

こうした言い方を心理の世界で、「Iメッセージ」と言いますが、自分の気持ちも相手の気持ちも大切にするという意味で、「I(愛)メッセージ」と呼ぶこともあります。

そして、実際に相手に伝える順番としては、①事実を述べる<私の話を聴いてくれない現実>②裏感情を伝える<私は非常に悲しい>③自分の欲求・願望を提案する<私の話を聴いてもらえると嬉しい>となります。

このとき、相手に自分の提案を受け入れてもらえる確率は、イエスかノーのどちらか半々。したがって断られることも想定すべきです。提案を受け入れてもらえば有り難うと感謝し、「いま忙しいから」と断られたら、「じゃあ、いつならいい?」などと歩み寄って、相手と交渉を続けていけばいいのです。それでも折り合いがつかない場合は、お互いのためにどこかであきらめることも必要かもしれません。

これは自分の裏感情を見つめることで昂(たか)ぶった気持ちを静め、相手に思い(愛)を馳せながら、より現実的に意思疎通が図れる方法でもあるのです。


今回は、家族や身近な人との出会いの中で、怒りが湧くようなことがあったらその「裏感情」に心を向けていきましょう。そして、「裏感情」、話に耳を傾けてもらえない「寂(さび)しさ」や「切なさ」を感じたら、主語を「私」に置き換えて、「あなたが話を聴いてくれないと私はすごく寂しい」と相手に「I(愛)メッセージ」で伝えてみましょう。

次回までよろしくお願いします。

コメント(気づき、発見、疑問、感想等)があれば記入してください。




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