今回から「会員綱領」の最後の部分、「菩薩行に挺身(ていしん)することを期す」の部分を学びます。
「やくしん(2019年6月~8月号)の特集、「私の『会員綱領』」から引用しています。
「菩薩行に挺身(ていしん)することを期す」
○「まず人さま」の本質
目の前の人に喜んでいただく。その大切さを本会では「まず人さま」という言葉で教えていただいています。人の役に立ちたいと思っても、何をすればいいのか分からない。周囲の目が気になって実行に移せないという人もいます。そんななか、私たち佼成会の会員は、誰かが浮かない顔をしていれば心配し、〈どうしたら力になれるだろうか〉〈元気づけたい〉と心を寄せたり、また、世界に目を向け、困っている人のために募金活動に参加したりと、他の人を優先することを日々、実践しています。
「仏さまの願いはすべての人を苦しみから解(と)き放(はな)つことであり、私たちの願いもすべての人の救済ですから、そのような願いに生きていると、自然に思いやりの実践ができるのです。佼成会では『まず人さま』と教えていただいてきましたが、それは人さまの幸せを願うことであり、利他行であり菩薩行であります」(『躍進』1999年9月号)
会長先生から教えていただくように、佼成会というサンガのなかで教えを学び、法座や手どりなど、さまざまな出会いをとおして、「私のなかに人さまを思いやる心があったのだ」と気づき、輝かせていくことで、自然と思いやりの行動ができるようになるのです。
1日に起きた能登半島地震の被害状況が日を追うごとに分かり、甚大な被害であることが報道されています。おそらく、同じ北陸であり、親戚や知人が能登におられる方も多く、今すぐにでも飛んでいきたいと心を痛めている方が多いと思います。現時点では、能登半島に行く道は、緊急支援車両が優先で交通規制がかかり、個人で駆けつけることは救援の妨げになってしまいます。
私たちができることは、念じること。それは犠牲になられた方に対してのご冥福と、いまだ発見されていない方の早期発見、被災された方の健康と早期復興、そして緊急支援に携わっている方々の安全と健康を念じることはできると思います。念じるという字は、今の心と書くのですから、今「相手を思いやる心」で念じていきたいと思います。周りを批判することはひかえていきましょう。
また、布施(一食募金等)に取り組むこと。そして、何かできることが出てきたら、すぐに対応できるように健康でいること。そのことも「まず人さま」の実践だと受けとめています。
私たちが、いま、できることに丁寧に取り組んでいきましょう。
次回までよろしくお願いします。
写真は教会の敷地の石灯籠です。地震で一番上の部分が落ちてしまいました。そして、7日に施設担当の方々が直してくださいました。
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