何回かに分けて常不軽菩薩のことや仏性礼拝について学んでいます。今回は、幹部向け冊子『ほっしん』に掲載された、東京教区長(当時)松原利予さんの「仏性礼拝行は修行の本道」の続きから学んでみましょう。
〇仏性礼拝行の三つのポイント
最後に、前記の実例を踏まえて私なりに捉えた仏性礼拝行のポイントを三つ程お話して、結びにかえさせて頂きたいと思います。
① 相手に希望と安心、そして喜びを与えてあげる
→特に法座などで結んでほしい人は、悩み苦しんでいるから法座に来ている。それなのに、いきなり追い打ちをかけるように、その人の悪いところを指摘してしまっては、その人の心の拠り所がなくなってしまう。
② 相手が自ら自分の尊厳なる仏性と、その働きに気づいて頂けるよう、こちらが仏さまの光を当ててあげるご縁になる。
→自分ではなかなか自らの善いところに気づけないもの。その善いところを人からほめてもらったら、何よりの喜びである。
③ 今、目の前にいる人は、自分を成長させてくれる人と心底から思わせて頂く。
→仏教は縁起の教え。相手(ふれる縁)があるから、自分も菩薩行をさせて頂ける。
以上がポイントになるかと思います。
私自身、心新たに仏さまの使いという自覚に立って、多くの人々が自分と仏さまの切っても切れない尊い関係=仏と自分は親子である、ということに気づいて頂けるよう、仏性礼拝行を徹底して実践して参りたいと思っております。
【わたしの所感】
松原講師さんが示してくださった仏性礼拝行のポイントは、とてもわかりやすく日常の出会いの中で意識して取り組んでいけば、自分自身が心豊かになるのではないでしょうか。
また、日常の中で次のことも現代的な仏性礼拝行です。
◎現代的な(仏性(合掌))礼拝
1.ほめる
2.ものをたずねる
3.ものをたのむ
4.心からお礼を言う
5.あいさつをする
6.話をよく聞く
この6つのことに共通するのは、相手を尊重する姿勢です。身近な方に、この6つのうち1つでもいいので実践してみましょう。
次回までよろしくお願いします。
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