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  • 後藤教会長

~教会長のいい福通心(つうしん)239号~

佼成新聞に連載されていた開祖さまの、『心が変われば世界が変わる-一念三千の現代的展開-』を紹介しています。今回も、皆さんと一緒に学んでいきたいと思います。


(3)懴悔によって病気が治るのは

○心の抑圧を解き放つことで

心と体の関係を掘り下げて考え、分析し、そこから得た理論を応用して病気を治すことをやり始めたのは、ウィーン(オーストリア)の精神科医フロイト博士です。その前に、同じウィーンのある開業医が、ヒステリーの少女に催眠術をかけて、病気の誘因になった事件を思い出させ、それをくわしく語らせたところ病状が消えてしまったことを発見しました。

それにヒントを得て、フロイト博士はその開業医と協力してこの問題を追求していった結果、ヒステリーは心の奥底に残る古傷が原因であることを突き止めたのでした。ヒステリーというのに、体の器官に何らの障害はないのに、機能(はたらき)に障害が起こる病気です。耳が聞こえなくなったり、咽喉に何かつかえたようでモノがのみ込めなくなったり、手足がこわばって動かなくなったり、原因不明の頭痛がしたり、突然気を失ったりするのですが、耳や咽喉や手足を調べてみても何の異常もないのが特徴で、女子に多い病気です。

フロイト博士は、その病気の原因は、ある時に受けた屈辱とか、恐怖とか、悲哀とかいうような心の痛みが、本人は忘れてしまったつもりでも、心の奥底の無意識の中に抑圧された形で残っているので、それがうごめき出して身体的症状へと転換するのだ、と考えたのです。従って、その抑圧され、閉じこめられた心の痛みを放出させてしまえば、ヒステリーは治る、ということを発見したのです。

ところが、前記のように睡眠術を応用するのには欠陥があることがわかり、フロイト博士は、患者にいろいろな質問をして連想を起こさせたり、「何でもいいから、心に思い浮かべることをドンドン話しなさい」と言って止めどもなくおしゃべりをさせたり、あるいは見た夢を語らせたりして、その患者の言葉の中から心の奥にひそむコンプレックス(抑圧されたために起こった心のシコリ・結ぼれ)を見つけ、その抑圧を解き放つことによって、見事にヒステリーを治していったのでした。現在でもアメリカなどには、このような方法で主としてヒステリーやノイローゼや神経系統の病気を治療する、いわゆる<精神分析医>が開業しているのです。

さて、こう考えていきますと、どうしても宗教における<懴悔>というものをもう一度考え直さねばならなくなります。


【わたしの所感】

病気を何とか治したいという多くの先人のお陰で、心と体の関係が明らかになってきています。本当に有り難いことです。

心の奥にひそむコンプレックス(抑圧されたために起こった心のシコリ・結ぼれ)が、精神的な病気や神経系統の病気を引き起こしていくのですね。少しでも話して、放して、離していきたいですね。

次回までよろしくお願いいたします。




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