今日は「三法印」の一つ、「涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)」について学びます。
「涅槃寂静」とは「迷いをすっかり吹き消してしまってこそ、人生苦というものがすっかりなくなって、平穏な、安定した生活が得られるのだ」という教えです。
それでは、どうすれば「涅槃寂静」の境地に達せられるのかといえば、今まで学んできた「諸行無常(しょぎょうむじょう):すべての現象は変化する」と「諸法無我(しょほうむが):すべてのものは関係しあっている」を悟るほかに道はありません。
「諸行無常」と「諸法無我」の真理を悟ることができると、人生にどんな変化が生じてもそれに動かされず、常に希望を見いだしていけます。そして、それぞれの生活の場で、持ち味を精いっぱいに発揮する努力を重ね、多くの人たちに支えられていることに感謝する生活ができるのです。そうすれば他との調和が生じ、安らかな心でいることができるのです。「今、目の前にいる人を大事にし、喜んでもらえるように取り組んでいく」「目の前のやるべきことに、ていねいに取り組んでいく」そのことによって調和が生まれ、今月(5月号)の『佼成』会長法話「ていねいに暮らす」の最後の部分、「何を見ても『麗しきかな』と受けとれる情感とともに、いつでも幸福感あふれる日々がそこにあります」と、感じていけるのではないでしょうか。
今日は、目の前にいる人を大事にする、目の前のやるべきことにていねいに取り組んでみましょう。
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