佼成新聞に連載されていた開祖さまの、『心が変われば世界が変わる-一念三千の現代的展開-』を紹介しています。久しぶりの配信ですが、今回も皆さんと一緒に学んでいきたいと思います。
○己を心身共に高める慈悲行
ハシノク王と王妃が、ある日城の宮殿で四方の景色を眺めながら話し合っているうちに、話題が「自分より愛(いと)しいものがあるだろうか」という問題にたちいたりました。二人とも同じく「自分より愛しいものはない」という結論に達しました。それは、日ごろ、釈尊に教えて頂いていることと反対のように思われましたので、王は早速、祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)に参って率直にそのことを打ち明け、教えを乞いました。すると釈尊は、偈(げ)を説いてこう教えられました。
「人の思いはどこへでもおもむくことができる。しかし、どこへおもむこうとも、人は自分より愛しいものを見出すことはできない。しかし、他の人々の身になれば、やはり同じように自分自身がこの上なく愛しいのである。であるから、自分の愛しいことを知る者は、他の者にも慈(いつく)しみをかけねばならない」
なんという理性的な教えでありましょう。自分を愛するものは他人にも慈しみをかけよ。それでバランスがとれるのだ、調和が生ずるのだ……という、宇宙の真理に根底を置くお考えと拝察されます。慈悲というのは、単なる感情ではなく、もっと奥の深いものだということが、これでもわかります。だからこそ、慈悲行というものは個個人を心身共に高めると同時に、社会全体の平和にも不可欠のものなのであります。
【わたしの所感】
今回は、自分を愛するものは他人にも慈しみをかけることが大事で、それでバランスがとれることを教えて頂きました。このことを、今年の会長先生の年頭法話の中でも次のように述べられております。「自らの尊さを自覚できない人は、真の意味で他を敬することができません。自己の尊厳を知る人であって初めて、他の尊厳を知るということであります」
自分が中心になりやすい私たちは、だからこそ相手の自分中心の心を理解して、相手を大切にしていくことが大事なのだと思います。
次回までよろしくお願いいたします。

写真は あわら支部の信者さんが作られた和紙で作った鞠です。
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