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~教会長のいい福通心(つうしん)257号~

  • 後藤教会長
  • 7 日前
  • 読了時間: 2分

佼成新聞に連載されていた開祖さまの、『心が変われば世界が変わる-一念三千の現代的展開-』を紹介しています。今回も皆さんと一緒に学んでいきたいと思います。



〇共に持ちつ持たれつの関係

「相手にも機会を与えること」

世の中には、何がなんでも人に勝たねばならぬ、相手より上に立たねば気がすまぬ……と、いつも闘争精神を燃やしている人があります。そんな人はよく「この世は生存競争の世の中だ。強い者が生き残るのだ」という理論を吐きます。私は若いころから、この<生存競争>という言葉が何となく嫌いでしたが、仏法を知るに至って、理念の上でもハッキリとその誤りもわかり、機会あるごとに、その思想を排撃することにしています。

地球上の動植物の生態を見ますと、確かに生存のための競争があるように見えます。しかし、それは大自然のホンの表面をなでたような見方です。つまり、それぞれの生物の個体の生死の問題を見ているに過ぎないのであって、もっと高い観点から見れば、万物の生死が大きなサイクル(循環)を形成し、永遠のいのちとして、つながっていることが見えてくるはずです。つまり、諸行は無常でありながら、その奥にある宇宙のいのちは永遠なのです。

大宇宙中には何千億兆とも知れぬ天体が虚空に浮かび整々たる運行を続けているわけですが、それは決して競争しているのではなく、万有引力による持ちつ持たれつの関係を保っているのです。仏法から言えば、<諸法無我の理による大調和>それが宇宙の姿なのです。



【わたしの所感】

大自然の中では「弱肉強食」だという一面もありますが、大きく見ればそのことによってバランスが保たれていることがあります。次のような話があります。海外では、家畜の被害があるからとオオカミを駆除したことによって、野生のシカが増えすぎて、草や木などの植生を食べることで植物が育ちにくくなり、そのことによって水も枯れ、他の生き物も住まなくなってしまったという事例があります。その後、オオカミを放すことで、時間をかけ適正なシカの数になり、植生も戻り豊かな森が復活したそうです。そのように考えると、私たちの目からは必要ないと思っても、大きな立場からみると必要があり、そのことによってバランスが保たれていることはたくさんあります。あらためて「持ちつ持たれつ」の精神を大事に、大きな視点でものごとを考えていきたいと思います。

次回までよろしくお願いいたします。




写真は足羽川沿いの夜桜です。


 

 
 
 

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