今日は釈迦牟尼仏ご命日です。
前回までは三法印について学びました。
今日は、ご存じの方も多いと思いますが、光祥さまの「国際諸宗教の祈り」を紹介します。
昨年4月1日に、WCRP/RfP国際委員会主催の『希望と連帯の諸宗教のひととき』において、世界規模で多様な伝統を持つ宗教指導者が祈りを捧げられました。そこで捧げられた祈りの和訳です。
私たちは新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない中、様々な不安や葛藤を抱えています。そんな私たちが、光祥さまの「国際諸宗教の祈り」を通して、自分中心で孤立しがちなところを、相手を思いやり感謝を深めていく「諸法無我」の実践に取り組みたいと思います。また、固定観念で見がちなところを、変化を受け入れながら、今を大切に、いまできることに取り組む「諸行無常」の実践として、もう一度皆さんと確認をさせていただきたいと思います。
光祥さまの「国際諸宗教の祈り」をもとに自分自身を内省していくと、きっと「涅槃寂静」の心に近づいていくのではないでしょうか。
「国際諸宗教の祈り」
立正佼成会 庭野 光祥
新型コロナウイルスの世界的流行という危機の中、
私たち仏教徒は、信仰をもつ世界の友人と共に、
感染された方々の病の平癒のため、
いのちを守るために献身されている皆さまのため、
そして不安や苛立ち、不寛容な心でいっぱいになっている人々のために、
自らを省みつつ、祈りを捧げます。
予想外の在宅勤務を不便だと感じたとき、
危険の中にいる人のために祈ることができますように。
学校が閉鎖し、子どもの過ごし方で悩んだ時、
我が子のいのちが助かることだけを願うような状況にいる両親の苦しみを想像できますように。
友人との外出の予定をやめなければならない時、
生活のため、外に働きに行かざるを得ない人を思いやることができますように。
自宅待機でストレスを感じている時、
安全な居場所すらない人のことを思い出すことができますように。
私たちの国が恐れに支配されている時、
暗闇の中で光る燈(ともしび)のように、明るい笑顔でいることができますように。
自分の心が不安に占領されそうな時にこそ、
あたたかい言葉がかけられる私でありますように。
この場所こそが、菩薩行実践の場です。
一心に仰ぎ見たてまつる久遠実成の御本尊さま、
私たちが勇気をはぐくみ、仏さまの慈悲の中で皆が一つになれますように、
お見守りくださいますようお願い申し上げます。
南無妙法蓮華経
今日は、この祈りを通して自分を振り返り、相手のことを思いやってみませんか
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