top of page
後藤教会長

~教会長のいい福通心(つうしん) 27号~

更新日:2021年12月9日

今日は「四苦八苦(しくはっく)」について学びます。

「四苦八苦(しくはっく)」とは、苦労に苦労を重ねること。大変な苦しみをうけること。思うようにいかず、苦労しているさま。等の意味で、日常でも使うことがあります。もともとこの言葉は仏教からきています。

私たちが毎日生活しているこの世界を、仏教では「娑婆(しゃば)」と言います。これは梵語(ぼんご)の「サハー」を音写した言葉で、「忍土(にんど)」という意味です。この世は苦を耐え忍ばなければならないところ、それが人間の社会であるというのです。

なぜ、この世は耐え忍ばなければならないところなのでしょう。それは人生そのものが苦であるからです。

それでは、四苦八苦にはどんなものがあるのでしょうか。

四苦とは、生(しょう:生まれること)・老(ろう:老いること)・病(びょう:病気になること)・死(し:死ぬこと)です。老いること、病気になること、死ぬという苦しみの原因は、この世に生まれてきたからです。この四苦に愛別離苦(あいべつりく)・怨憎会苦(おんぞうえく)・求不得苦(ぐふとっく)・五蘊盛苦(ごうんじょうく)の四つを加えて八苦になり、これを総称して四苦八苦と言います。

愛別離苦とは、愛する人と別れなければならない苦しみ、生き別れもありますが、死別は避けることができません。これとは反対に怨憎会苦とは、憎く、怨みに思っている人と会わなければならない苦しみです。学校や職場などで、嫌で嫌で仕方のない人と顔を合わせなければならないことに、苦痛を感じたこともあるのではないでしょうか。求不得苦とは、求めるものを得られない苦しみです。五蘊盛苦とは、さまざまな苦しみは結局人間自身がその肉体(色:しき)と心(受:じゅ・想:そう・行:ぎょう・識:しき)で盛んに作り出しているということです。

以上のようにさまざまな苦がありますが、つまり、自分がこうしたい、ああしたいと思っても、思いどおりになりません。それが苦なのです。思いどおりにならないことを思いどおりにしようとして、さらに苦をふくらませていくのです。


今日は、思いどおりにならないことを思いどおりにしようとして、苦を作っていないかを内省してみましょう。




閲覧数:115回0件のコメント

最新記事

すべて表示

Comments


記事: Blog2_Post
bottom of page