今回は八正道の4番目「正行(しょうぎょう)」です。
「正行」とは、「正しい行い」のことですが、正しい行いとはどのような行いでしょうか。
それは「身の三悪」を戒めることと教えていただきます。
「身の三悪」とは、「殺生(せっしょう)」意味なく動植物の生命を絶つ、「偸盗(ちゅうとう)」盗みを働く、「邪淫(じゃいん)」道ならぬ男女の過(あやま)ちのない正しい行ないをすることです。
「殺生」というのは、生き物を殺さないということです。しかし、私たちは他の動植物の命をいただかなければ生きていくことができません。ですから、お釈迦さまが説かれた「殺生戒」の中には、たとえ米一粒口にするにしても、多くの人々のお陰や自然の恵みによっていただくことができるのであるから、食べ物を無駄にせず、感謝をしていただくことも含まれます。私たちがいただく食べ物は、元はすべて命あるものだからです。
また、「殺生」の中には、特に目に見えない「時間の無駄遣い」をしないことも大事にしたいことです。約束の時間を守らず相手を待たせてしまうことをしないことや、いまやるべきことを怠け心から先延ばしにしないことも、時間の殺生をしないことですね。
今日は時間を大切に、一つ一つを丁寧に取り組み、いただく食事、使うモノに感謝を深めていきましょう。
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