皆さま、明けましておめでとうございます。教会長の後藤です。
皆さまに支えていただき、福井教会長に就任して1年が経ちました。昨年は、新年スタートとした途端に大雪により教会・各別居道場を閉鎖せざるを得ない状況になりました。さらにコロナウイルス感染者数が過去最多となる日が続き、今までのように教会に集うことができず、共に我慢を強いられ葛藤することが多い一年だったのではないでしょうか。そのような状況の中でも、一人ひとりが自分の置かれた状況の中で相手を思いやり、教えによって救い救われの輪が展開されたことに感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
さて、いつの新年にあたってもまず思い出すのが、会長先生が紹介してくださった安岡正篤(やすおかまさひろ)先生の「年頭自警」です。
新しい年に向かう心構えとして明記したいものです。
【年頭自警】
一.年頭まず自ら意気を新たにすべし
二.年頭古き悔恨(かいこん)を棄(す)つべし
三.年頭決然滞事(たいじ)を一掃すべし
四.年頭新たに一善事(いちぜんじ)を発願(ほつがん)すべし
五.年頭新たに一佳書(いちかしょ)を読み始むべし
まず一つ目、「意気を新たに」するとは、事をやりとげようする積極的な気持ちや心構えを自分の中に新たにすることです。新年を迎え、心新たにこの一年をどのように過ごしていくのかを定めていきましょう。
二つ目の「悔恨を棄てる」とは旧年中からの強く悔やんでいる気持ちや感情、嫌なことを捨て去り許してしまうことです。
三つ目の「滞事を一掃」とは旧年中からやらなければならないと思っていても滞(とどこお)ったり、溜(た)まっていたりしたものを片付けようと心に決めることです。
四つ目の「一善事を発願」とは、何か一つ良いことを始めるということです。「佼成」1月号の会長法話の中にありました、「貪らない」という利他の実践もあります。
五つ目の「一佳書を読み始める」とは佳は、よいこと、優れていること、美しいこと、またそのさまを表す言葉ですので、文字通りよい書物ということになります。良い本、タメになる本を読むということです。よいことやよい人、よい機会というものには出会おうと思ってもなかなか出会うことは難しいですが、書物だけは自らが選択できますので、この機会によい書物を読みはじめましょう。聖徳太子の時代から読み続けられた「法華経」、そして開祖さまの「法華経の新しい解釈」等のご著書を拝読することをお勧めします。
最後に、福井教会は、教えによって一人ひとりの救い救われの広がりと積み重ねにより、今年発足65年という節目を迎えます。今年もコロナウイルス感染対策しながらも、「活動」を目的とするのではなく、あの手この手を使って一人でも多くの方と教えを生きることによって、信仰を頂いている有り難さを日々実感し、救う喜び、救われる幸せを共に味わうサンガを目指していきたいと思います。皆さん、福井教会の歴史の一ページを積み重ねていきましょう。
今年一年どうぞよろしくお願い申し上げます。
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