本日2月15日はお釈迦さまがご入滅された涅槃会です。
写真は以前参拝させていただいた、お釈迦さまが入滅されたクシナガラの涅槃堂にある涅槃像です。
前回の続きの「縁を生かす」(『佼成』1997年4月)はお休みにして、「仏さまとともに」(『佼成』1998年2月)から、お釈迦さまの涅槃について学んでいきましょう。
○慈悲の旅
お釈迦さまは、二月十五日の夜半、八十年の生涯を静かに閉じられました。成道からおよそ五十年を、布教に歩かれた半生でした。
方便品に「仏と仏と乃(いま)し能(よ)く諸法の実相を究尽(くじん)したまえり」と説かれています。真理・法は、永遠の過去から存在し、この宇宙や世界、生きとし生けるものやものごとの成り立ち、関係など、すべてに貫かれているものです。
お釈迦さまは、真理・法の働きを人々の性格や環境に応じて説かれ、さまざまな苦悩から解き放たれることを願われました。そして、真理・法を、人々を救う慈悲の行ないへと転じられました。広大なインドの大地で、布教に次ぐ布教に明け暮れた生涯は、まさに慈悲の旅であったのです。
真理・法に順じる幸せな生き方を示されたお釈迦さまの生涯は、常に仏とともに歩まれる姿そのものでした。仏教が、時や場所を超えて受け継がれ、そのお陰さまで、私たちも真理・法の働きに照らした生活ができることに感謝したいものです。
お釈迦さまは、入滅される間際、弟子たちに「すべての現象は移り行くものです。怠らず努力することです」と諭されました。いま、このときを、真理の働きに従って一生懸命に生きることの大切さを示してくださったのです。涅槃会を迎える月に、そのことを、あらためて深く心に刻みたいと思います。
今回は、お釈迦さまが入滅される前に残されたお言葉を受け、いま、このときを、真理の働きに従って一生懸命に生きること、一つ一つを丁寧に取り組むこと、目の前の人に喜んでもらうこと等に取り組んでみませんか。
次回までよろしくお願いいたします。
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