今日も、「縁起観・因縁果報」について、開祖さまご法話「縁を生かす」(佼成1997.4)の続きから学んでいきましょう。
○「まず人さま」の心で
家庭や近隣の地域社会、職場、学校など、日々出会いがありますが、和やかで真心のこもったあいさつが、善きご縁を結びます。真心のあいさつには、「自分の」とか「私の」という「我」はありません。ご縁に感謝する心だけです。感謝の心が、自然と、拝み合い合掌する真心に表われてきます。
穏やかな気持ちでいると、相手のどんな言葉も善意に解釈できます。善意で接すれば、相手も善意を表に出してくれますから、「和」が広がっていきます。職場や社会で進歩向上していくためには、自分ができるだけのことをさせていただこうと、親切を尽くしていくことです。そうするなかに、自然と人さまのあたたかな気持ちがいただけるのです。
ところが、自分中心の考えが頭をもたげると、周囲とのバランスを崩します。自己中心に傾くところを「まず人さまのことを先に」と心がけることで、バランスがとれるのです。多くのお陰さまで生かされていることに感謝する。そこに縁を生かすことの第一歩が始まるのです。
さまざまな恩恵に感謝できる人は、まわりの人に心を向けていけます。世のため人のために真心で働かせてもらおうという奉仕の気持ちで、一つ一つの出会いや仕事を、謙虚に、丁寧に、心をこめて行なうことができます。そのことが、めぐりめぐって、まわりの人に後押しいただけることにつながります。
ふれあうご縁を善き縁にしていこうと努力する、それが、縁を生かすということでもあり、縁に生かされることでもあるのです。一瞬一瞬のいのちが動いていくとき、自分と周囲の出会いは、一期一会です。今日を生かされているいのちの尊さに気づくこと。それは、縁を生かすことから始まるのです。
「縁起観」を意識して、まず私から善い出会い(因縁)を結んでいくために、今回は、私から笑顔であいさつしていきましょう。
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次回までよろしくお願いします。
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