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後藤教会長

~教会長のいい福通心(つうしん)88号~

今日から4月に入ります。新たな出会いが始まる方も多いのではないでしょうか。今日は「縁起観・因縁果報」を「どんな出会いでも調和がとれる自分に」(やくしん2018.1)から学びたいと思います。


自分とは価値観や考え方が合わない人とご縁になった時、サンガのみなさんは一所懸命にその方と向き合おうとされていることでしょう。そうできるのは、日頃、「自分が変われば相手も変わる」と教えていただいているからこそだと思います。では、なんのために自分を変えるのか、考えたことはありますか?

会長先生は、ご著書『心田を耕す』のなかで、こうご指導をくださっています。

「自分を変えることによって、人間関係をはじめさまざまな苦悩の改善がなされます。しかし、自分を変えるのは、相手に非を認めさせたり、相手を変えるためにするのではありません。ひたすら自分を見つめ、自らが柔軟になるために精進していくのです。それによって、周囲との調和が保たれていくのです」

因縁果報でいう、「因」や「縁」を変えるのではなく、生じた「果」に対する自分の考え方や見方を柔軟なものに変える(「報」)。そうすることで、どんなご縁の人ともふれあえるようになるのです。それが私たち菩薩の使命であり、そのために日々修行をしているのです。

時には、修行をしているのに願ったような結果が出ず、自分の関わり方が間違っているのか、自分に原因があるのではないかと不安になります。

常不軽菩薩(じょうふきょうぼさつ)は、棒で叩いてきたり、石を投げてきたりして自分を攻撃する人に対して、“そうした行動を起こさせてしまうのは自分のせい”だなんて懺悔(さんげ)はしていません。届かない所まで逃げています。そして、そこで相手を拝み続けました。

苦手な人のいいところを無理に探しても、好きになることはできません。いま、その人を受け入れられないのなら、少し時間や距離をおくようにする。ご供養をしたり、お当番修行をしたりするなかで、気持ちに余裕が出てきたら、まずはあいさつから始めてみましょう。遠くからでも手を合わせるように、できることからコツコツと実践してみるのです。

相手を合掌し、讃嘆(さんたん)する修行はそんなに簡単なものではありません。挫(くじ)けそうになるのは当然です。チャレンジと失敗を繰り返すなかで、自分にふさわしい相手との距離感が見えてくるでしょう。大切なことは、失敗をおそれずに挑戦することです。

仏さまは、いつでも、私たちにふさわしいご縁をくださっています。どんなことを学ぶために仏さまがくださったご縁なのかを見つめ、努力を重ねていきましょう。


今回は、出会う縁(特に苦手と思う縁)から、どんなことを学ぶために仏さまがくださったご縁なのかを見つめ、あいさつなどのできる努力を重ねていきましょう。

気づき、発見、疑問、感想等があれば、コメント入力してくださいね。

次回までよろしくお願いします。




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