3月18日から24日まで春のお彼岸を迎えます。コロナ禍により、今回も各家庭にてお彼岸のご供養をしていただきたいと思います。
お彼岸を迎えるにあたって先祖供養について、会長先生のご法話「無数の先祖の代表者」(『躍進』2013年7月)から学ばせていただきましょう。
ある教会で、一人の少年がこんな話をしてくれました。「私たちのいのちは、いのちのリレー。リレーされて、いま私たちのいのちがある」。素晴らしい言葉だと感心して聞かせて頂きました。
人の実の親は父母二人であります。さらに祖父母、曽祖父母と十代遡ると、その代の両親の数は千二十四人になります。二十代遡ると、およそ百万人。三十代では、なんと十億人を超えるのです。
想像もできないほど数多くの先祖が、一度も途切れることなくいのちを繋いでくれたお陰さまで、私たちは、いま、ここに存在しています。
二宮尊徳翁の有名な歌があります。
「ちちははもその父母もわが身なり 我を愛せよわれを敬せよ」
私たちのいのちは、両親、祖父母、先祖から受け継いだものです。そしていま、連綿と続くいのちの系譜の〝最先端〟を生きています。いわば「無数の先祖の代表者」ともいえるでしょう。
そうしたかけがえのない「わが身」であることを自覚し、自分を愛し敬い生きることが、先祖に感謝し、その恩に報いることにつながるという意味合いでしょう。
私たちは、開祖さまから先祖供養の大切さを教えて頂いてきました。そこには、最も身近な先祖を通して、いのちの不思議、尊さ、有り難さに気づいて欲しいという願いが込められています。
供養には、利供養(ご宝前に飯水茶などを捧げる)、敬供養(仏を敬い、讃歎する)、行供養(教えを受持し、実践する)がありますが、なかでも最も大切なのは、行供養であると教えられています。
私の両親は、すでにこの世を去りました。しかし、受け継いだいのちを大事にし、父母から学んだことを心に刻んで、精進させて頂いています。日々、仏道を歩むことが、父母はもちろん、先祖の一番喜んでくださることではないでしょうか。
各家庭に於いて、ご供養させていただく方に思いをはせ、真心からお彼岸のご供養をさせていただきましょう。
資料として「春季お彼岸を迎えるにあたって」を掲載していますのでご確認ください。
気づき、発見、疑問、感想等があれば、コメント入力してください。
次回までよろしくお願いします。
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